各ステージに応じた最適ながんの放射線治療を徹底研究!
ここでは放射線治療で使用される陽子線治療装置の特徴や治療適用範囲、費用などについて紹介しています。
領域照射 | 長体軸照射 | 定位照射 | 複数定位 | IMRT | |
---|---|---|---|---|---|
トモセラピー | ◯ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
サイバーナイフ | × | × | ◎ | ◯ | ◯ |
VERO | ◯ | - | ◎ | - | ◯ |
ガンマナイフ | - | - | ◎ | ◯ | - |
陽子線治療 | ◯ | ▲ | ◯ | × | ◯ |
重粒子線治療 | ▲ | × | ◯ | × | ◯ |
陽子線治療装置とはその名の通り陽子線による先進的ながん治療を行うための装置のことです。
仕組みとしては、まず水素ガスから作り出した陽子を線型加速器で加速させ、さらにシンクロトロンで治療に必要なエネルギーまで加速させてから照射室まで運びます。その後に陽子線照射装置を使って病巣の位置に応じて陽子線を照射することになります。
陽子線には体内に入ってすぐにはエネルギーを放出せず、停止する直前にエネルギーの大半を放出する「ブラッグピーク」という特徴があります。
がんの治療ではこの性質を利用して病巣に合わせて深さや幅を調整するので、陽子線は病変部で止まり、病変部位だけに線量を集中させることになるため副作用は他の放射線治療と比べて少なくなります。
陽子線は正常細胞に影響することなく確実にがん細胞まで到達することができ、陽子線により損傷したがん細胞は増殖できなくなり死滅するというわけです。
また通院治療が可能で身体的な負担がほとんど無いので、外科的手術が困難な方や、高齢者にも安全と言われています。
治療後に形態や機能は保持されるのでQOL(生活の質)も良好です。
このように効率がよく優れたがんの治療法として以前は注目を集めましたが、リニアックによるIMRTが普及している現在では費用対効果を考えると必ずしも有用性が高いとは言えない状況になってきています。
頭部・頸部、肺、肝臓、前立腺、膀胱、食道、膵臓など
※陽子線の治療効果は照射した範囲内で原発巣から複数転移の場合は完治は困難
陽子線治療費は先進医療にかかる費用(治療技術費)として2,883,000円(非課税)が全額負担。それ以外の診察、検査、入院料等は保険適用を受け、一部負担となります。
陽子線治療
※このサイトで紹介しているクリニックでの導入実績が確認できませんでした。陽子線治療が受けられる病院は以下の通り