各ステージに応じた最適ながんの放射線治療を徹底研究!
ここではがんの種類やステージ1からステージ4まで各段階ごとの放射線治療の役割について解説しています。
がんには発生する部位によっていくつかの種類があります。さらに進行度によって4段階のステージがあり、それぞれ治療方針や治療方法が異なります。
がんの治療は外科的手術による腫瘍の切除が基本ですが、近年は治療技術の向上によりピンポイント照射が可能になり、放射線治療でも外科的手術と同等の効果を得るレベルに達しています。
そうした流れを踏まえてがんの種類やステージごとに、どのような放射線治療が行われているかを紹介します。
早期のステージ1でも以前は乳房全摘手術が主流でしたが、最近は放射線治療と併用して全摘手術は行わないケースが増えています。
ステージ4になると手術による治療が難しくなるため、抗がん剤治療や放射線治療でがんの進行を抑える治療が中心になります。
子宮頸がんは放射線治療が適用され、日本では主に全摘出術後の補助療法として使われますが、欧米ではステージ1,2でも放射線治療メインで行うことも多いです。
全身への複数転移が見られるステージ4になると緩和療法の一つとして放射線治療が採用されます。
消化器系がんには胃がんや食道がんがありますが、放射線治療は胃がんよりも食道がんに効果が出やすいと言われます。
治療は外科的手術が一般的ですが近年は放射線と抗がん剤の組み合わせ治療も増えています。
ステージ4では痛みの緩和などに利用されることもあります。
肺がんや前立腺がんなどで放射線治療の実績が多く、特にピンポイント照射という特徴を生かした肺がんの治療が有効です。
ステージ3以降では手術と放射線治療、抗がん剤治療を組み合わせ、最新機器導入で多発性肺がんなどこれまで難しかった治療も可能になっています。
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放射線治療適用で効果的なものに舌がんがあります。QOLが良好なこともありステージ1の段階から放射線治療を行うことも多く、ステージ3以降はがんの切除とリンパ節郭清が基本となります。
ステージ4でがんの切除が困難な場合は緩和療法として採用されます。
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脳腫瘍は早期であれば摘出手術を行えば済みますが、進行してステージ3以降になると外科手術での治療が困難になり、放射線治療や化学療法が用いられます。
放射線治療では悪性脳腫瘍に対して有効なトモセラピーやガンマナイフなどが使用され成果を上げています。
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早期発見が難しく患者の8割がステージ4で手術ができない状況と言われます。
進行して遠隔転移が認められる場合には延命や症状の緩和として放射線治療が用いられていますが、今後はピンポイント照射が可能な高精度放射線治療が新しい治療法として期待されます。
がん細胞がリンパ液や血液の流れに乗って別の臓器などに移動して成長したものを転移がんと呼びます。
がんの種類によっても違いますが手術が難しいケースが多いため、抗がん剤治療や放射線治療などで転移の広がりを抑えてがんを縮小させることが主な治療法です。
転移が進み、標準治療では効果が期待できないと判断されてしまった場合には「免疫療法」という選択肢もあります。ノーベル賞の受賞などで近年注目されている免疫療法とは、患者自身の免疫力を高めることでがんと闘う治療法。比較的副作用の心配が少ないことに加え、ステージ4のがんに対しても効果が期待できるという特徴があります。下記のサイトでくわしく紹介されているので、興味のある方はぜひ参考にしてみてください。