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がん、放射線治療について

ここではがんの三大治療法の一つである放射線治療の技術的な違いやメリットについて解説しています。

知っておきたい!技術の違いと放射線治療方法

放射線治療には様々な聞きなれない名称や技術用語があるため理解しにくい部分があります。そこで押さえておきたい治療方法の違いを表にまとめてみました。

放射線治療の技術(照射方法) 概要
固定多門照射 一方向から放射線を照射する一門照射に対し、複数の方向から照射を行うことを多門照射と言います。固定多門照射とは通常4方向以上からの放射線治療を指します。
回転照射 回転照射は360度回転での照射のことを言います。病巣全体を含む最大の矩形の面を作成しそれを360度回転する治療を行いますが、現在、この照射法では長径が5cm程度までの病巣のことが多いです。
三次元原体照射(3D-CRT) 病巣を3次元的にとらえて複数の方向から病巣の形に放射線を照射する方法です。一般的には360度回転での治療を指しますが、固定多門照射や回転照射よりも病巣に一致した形で照射することが可能です。
強度変調放射線治療(IMRT) 固定多門照射による3D-CRTをさらに進化させた放射線治療のことで、病巣を一方向からみた形だけでなく、周囲の正常組織の厚みを考慮してより病巣に均一に照射する技術です。これにより凹型やドーナツ状の病巣に対しても対応が可能になりました。
回転型強度変調放射線治療(VMAT) 回転照射による3D-CRTを進化させた放射線治療のことで、360度からの放射線に強度を付けることでより精度を上げています。細いX線が強度を変えながららせん状に照射されるトモセラピーでは開発当初からこの治療を行っています。
定位放射線治療(SRT) リニアックで実施されることが多い治療技術です。高い位置精度で放射線の照射を複数回(3回から10回程度)行います。位置決め精度を高める補助機器があれば通常リニアックでも実施が可能です。
画像誘導放射線治療(IGRT) IMRTなどの高精度放射線治療を行う際の補助技術として行われ、kV-X線画像などを使用して病巣位置を求め、病巣に正確に放射線を照射します。これにより放射線の狙いうち照射が可能になります。

放射線治療のメリット

通院だけで治療が出来る

他の治療法を併用する場合は別ですが、放射線療法は通院で行われることが多いとされています。1回の治療にかかる時間は数分~60分程度です。基本的に、入院の必要はないので、仕事や家事、子育てをしながら放射線治療を受けることは出来ます。外部照射であれば体内に放射線が残ることはないので、治療後に子どもなどに影響を与えることはありません。比較的、受けやすい治療といえますが、治療中は体調の変化に注意が必要です。通院だけで治療が出来るとはいえ、体調に全く影響を与えないわけではないからです。ケースによっては、副作用などで仕事や家事、子育てなどを行いづらくなることはあります。治療中は無理のないスケジュールを組みましょう。

体への負担が少なくて済む

放射線治療は、遺伝子に作用してがん細胞を少なくする、あるいは消滅させる治療です。全身麻酔をかけて何時間にも及ぶ手術を受ける必要はないので、手術に比べると身体にかかる負担は少ないといえます。もちろん、身体に全く負担がかからないわけではありませんが、以前に比べると負担はかかりづらくなっています。技術の進歩により、病巣が複雑な形状であっても正常な細胞を傷つけにくくなっているからです。

臓器を切除しなくても治療効果を期待できる点も放射線治療のメリットといえます。臓器をそのまま残すことや臓器の働きを取り戻すことが出来るので、手術などに比べて放射線治療は身体にかかる負担が少ないといえます。ただし、がんの種類などにより放射線治療の効果は異なります。体への負担と治療効果を考えて治療法を選択することが重要です。

強い副作用が出ることが少ない

抗がん剤治療のように全身に及ぶ強い副作用が現れにくいことも放射線治療のメリットといえます。ただし、全く副作用が現れないわけではありません。放射線治療では、主に放射線を照射した場所に軽度の副作用が起こると考えられています。そのため、抗がん剤治療に比べ、副作用が起こることは少ないといわれているのです。放射線治療で現れやすい副作用は次の通りです。

  • 皮膚症状
    放射線を照射した部位の皮膚が日焼けをしたようになります。具体的には、赤みやかゆみ、乾燥などが起こります。
  • 倦怠感
    放射線治療後、倦怠感を抱くこともあります。倦怠感は数週間程度で治まることが多いようです。
  • 吐き気
    腹部へ放射線を照射すると軽い吐き気をもよすことがあります。胃腸の粘膜が荒れるからです。
  • 口の渇き
    口の中やのどに放射線を照射すると、口の渇きを感じやすくなります。あるいは、口内炎を起こしやすくなります。この影響で食事をとりづらくなることがあります。

以上のほか、照射部位により様々な副作用が現れる恐れはあります。放射線治療を受ける前に、医師に確認しておきましょう。

放射線治療のデメリット

放射線治療には、理解しておきたいデメリットもあります。具体的に、どのようなデメリットがあるのでしょうか。

放射線治療のデメリットとして真っ先に理解しておきたいのが、全てのがんに同様の効果を期待できないことです。技術が進歩したとはいえ、がんの種類によっては治療の効果を得にくいものがあります。このようなケースでは、放射線治療を受けながら仕事を続けたいなどの希望を持っていても実現できないことがあります。がんの治療法は、医師と相談しながら選択したほうが良いでしょう。

副作用もデメリットとして理解しておきたいポイントです。抗がん剤治療に比べると軽度といわれていますが、副作用が全くないわけではありません。放射線治療を受けることが決まった方は、医師や看護師などに予想される副作用とその対処法を確認しておきましょう。副作用の内容によってはお薬などで改善できます。

ケースによっては、治療終了まで数週間かかることもデメリットとして挙げられます。基本的に、通院で行う治療なので病院までのアクセスが悪いとそれなりの負担になります。また、治療中は体調や気持ちが不安定になりがちです。治療内容によっては、辛い時期が続くことになるかもしれません。

その他、放射線治療にかかる費用や治療期間の目安、病院選びのポイントなどについてはさらに詳しく解説していますので是非参考にしてください。

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