がんの放射線治療あんしんガイド

各ステージに応じた最適ながんの放射線治療を徹底研究!

切らずにがん細胞にアプローチがんあきらめないため
放射線治療すべて

通院治療ができて身体への負担も軽い注目の治療法

放射線治療とは高エネルギーの放射線を照射してがん細胞を傷つける治療法のことで、外科的手術や抗がん剤治療と並んでがんの三大治療法の1つとして知られています。 このサイトでは通院だけで治療ができたり、局所療法なので副作用が少なく身体への負担も軽いといったメリットがある放射線治療について様々な角度から紹介します。

放射線治療とは

放射線治療とは、手術や抗がん剤治療と並ぶ主要な治療方法です。放射線を照射して治療をするため、手術と違い麻酔をする必要がありません。患者にとって負担の少ない治療法とえいます。さらに、がん細胞にダメージを与えて破壊するため痛みを感じません。放射線治療だけが行われることもありますが、乳がんなどの場合では、薬物治療や手術などと併用して行われることもあります。例えば、手術前後に行って再発を防いだり、骨に転移したがんに放射線をあてて痛みを緩和させたりといったことも行われます。また、これらの治療法が行われるときは担当医の他、様々な医師が集まって治療法の進め方が議論されます。色々な人とチームを組むことで、治療をスムーズに進められます。

治療後の自宅での心がけ

放射線治療後の体の回復の経過は、人それぞれ異なります。体力や筋力を回復させるには適度な運動が必要になるので、ウォーキングなど軽い運動から取り入れていくのが良いでしょう。しかし、激しい運動は体に負担がかかりすぎるので、医師に相談してから行うのが賢明です。また、入浴も治療中と同様に行うことができますが、温泉は成分によっては悪影響を及ぼすことがあるので、医師に相談してから入るようにしましょう。免疫力も低下しているため、人混みは避けて感染症を防ぐことが大切です。

放射線治療中は、だるさや食欲不振、皮膚の痒みなどの症状が現れますが、治療後もその症状は継続します。2週間ほどで症状がピークに達しますが、一般的な症状なので驚かず、冷静に過ごすようにしましょう。治療部位に肺が含まれている場合は、放射線肺炎にかかる可能性があるため、風邪をひかないように気をつけることが大事です。発熱や咳など、少しでも風邪の症状が現れたら医師の診断を受け、放射線治療を受けたことを伝えるようにしましょう。

放射線治療の目的は、がんの再発防止やがん細胞を小さくすることですが、治療前に近い状態で生活できるようにすることでもあります。体に負担をかけないようにしながら、今まで通りの生活を送ることが可能です。体調に合わせて仕事に復帰したり、旅行に行ったりすることもできます。仕事も、まずは短時間での復帰から始め、徐々に就労時間を伸ばしていくのが良いでしょう。

放射線治療を行っている際の生活で心がけることを知ろう

ほとんどの場合、放射線治療を行っている時も、いつもと変わらない生活が行えます。しかし、疲労感や食欲不振、皮膚の痒みや痛みなど、様々な症状が現れることもあるため、無理をせず体をいたわりながら生活することが大事です。何よりも、放射線照射による副作用と上手に付き合っていくことが一番の課題となります。疲労を感じたらすぐに休むようにするほか、過度な運動も禁物です。

腹部に放射線を照射した場合は、胃の粘膜が荒れて吐き気を起こしやすくなります。一度にたくさんではなく、少しずつ食べるようにし、吐き気を抑える食事方法を身につけましょう。あまりにも吐き気が酷い時は、胃薬を処方してもらう方法もあります。

口やのど放射線を照射した場合は、口の中が乾いたり、口内炎ができたりしやすくなります。こまめにうがいをして乾燥を防ぐとともに、口の中を刺激しないように暑い物や硬いものを食べるには避けましょう。食後はしっかり歯磨きするなど、口の中を清潔に保つことも大切です。

放射線治療中も入浴をすることは可能ですが、皮膚に負担がかからないようにぬるめのお湯に入るようにしましょう。そして、治療範囲を定めるマーキングが消えないように入浴することも重要です。お湯が肌にしみる場合は、食塩や入浴剤を入れると緩和されます。

また、治療している部位が日光に当たると、照射の際に悪い影響を与えるので、外出の際は露出の少ない洋服を着るようにしましょう。

1、十分な食事を取る

放射線治療中は、食欲が低下しがちですが、十分な食事を摂ることが大切です。しっかりと栄養を補給することにより、回復も早められます。消化が良くさっぱりしたものを中心にして、少量ずつでも食べるようにしましょう。

治療中は味覚に変化が現れることもあるので、自分なりに工夫することも大事です。醤油や塩の味が苦く感じるようなら醤油や塩の量を減らしたり、甘みに敏感になったら塩味を増やし甘みの少ないメニューにしたりすると良いでしょう。また、味を感じにくい時は、カレーや焼きそばなどはっきりした味の食べ物や、亜鉛の多いレバーや赤みの肉がおすすめです。上手く飲み下せない場合は、とろみ剤でとろみをつけたり、のど越しの良いゼリーを食べたりするなどすれば良いでしょう。

また、放射線治療中の食事は、摂取カロリーを高めることも重要となります。病院で提供されている高カロリーの栄養補助食品もネットなどで購入できるので、利用してみると良いでしょう。

2、きちんと休息を取る

放射線治療を受けると、疲労感が出やすくなります。特に、治療を受け始めてすぐの頃は、その傾向が強くなります。そのため、しっかりと休息をとることが大事です。放射線治療を受けた後は、家に帰ったら30分程横になり、体を休めるようにしましょう。その後は、普通に生活して構いません。

また、放射線治療中に、ぐっすり眠れない、寝つきが悪い、一日中寝てしまうなどの睡眠障害を抱える人も多いようです。睡眠障害を改善するには即効性のある薬に頼る方法もありますが、リラクゼーションや適度な運動は、睡眠の質を高めたり寝つきを良くしたりする作用があります。病状が許す限り、ウォーキングやスイミングなどのエクササイズを取り入れると良いでしょう。がん治療に対する不安やストレスなどで眠れない場合は、マインドセラピーなどの心理療法を受けるのも効果的です。心と体の両方からアプローチすると、疲れやすい体をゆっくり休められるようになるでしょう。

3、放射線を当てた箇所に注意

放射線治療で放射線を当てた箇所には、様々な副作用が現れることがあります。腸や腹部、骨盤内に放射線を当てた場合は、下痢になる可能性があるので注意しましょう。刺激の強い食べ物を避けるほか、トイレの後はしっかり洗浄して感染症を防ぐことも大事です。胃に放射線を当てた場合は、消化機能が低下して嘔吐の症状が出ることがあります。通常2、3日で改善しますが、油っぽい物や臭いの強い食べ物は避け、脱水症状を起こさないようにしっかり水分を摂るようにしましょう。

咽頭や食道に放射線を当てると、粘膜炎が起こり食事の際に痛みを感じることがあります。一度にたくさん飲み込まず少量ずつ飲み込むようにし、スープや豆腐、ヨーグルトなど、水分の多い食事を心掛けると良いでしょう。そして、照射線を当てた場所は毛母細胞がダメージを受け脱毛します。頭部への照射では、約2週間で脱毛が始まります。帽子やスカーフなどで対応するようにしましょう。

治療を受けた皮膚には様々な変化が起こる

放射線治療を受けた皮膚には、主に3つの症状が現れます。

1.紅斑

日焼けのように皮膚が赤くなる現象で、時には血のように真っ赤になることもあります。掻いたりこすったりすると、悪化して色素沈着を起こす恐れもあるので気をつけましょう。日焼けと同じメカニズムであるため、冷やして対処するのが最適です。保冷剤をそのまま肌につけると刺激が強い場合もあるので、冷やしたタオルを使うなど、肌に負担をかけないようにしましょう。

2.乾性落屑

皮膚がカサカサとして痒くなり、粉をふくこともあります。ローションをつけて乾燥を防ぎ対処しましょう。

3.湿性落屑

肌がじくじくしたり、水ぶくれができたりします。重度の火傷のような状態にはなりませんが、皮膚がはがれることもあります。軟膏を塗って対処するのが適切ですが、場合によっては悪化することもあるので注意が必要です。肌に直接軟膏を塗るのではなく、ガーゼの上にたっぷりと乗せ、皮膚に貼り付けます。放射線治療の前にはきちんと洗い流さないと、放射線量をあげたり、皮膚炎を悪化させたりする恐れがあるため気をつけましょう。

また、皮膚の状態を悪化させないために、勝手に化粧水などは塗らないようにし、ローションや軟膏も医師に尋ねてから使うのが賢明です。髭を剃る時も、カミソリではなく電気シェーバーを使い、肌への負担を減らしましょう。洋服も、治療部位を締め付けるようなデザインの物は避け、肌がこすれないように気をつけましょう。

放射線治療チームの構成

がんの治療に放射線治療を選んだ場合、放射線治療チームが組まれます。治療中の状態変化に合わせて随時治療計画を変更する必要がある上に副作用への対応も必要です。

もちろん照射範囲のコントロールなどは放射線を扱える専門家の力を借りなければなりません。治療と一口に言ってもいろんな場面がありますがそれを包括的に支援してくれるのが放射線治療チームです。

皆専門は違えど構成メンバー全員で患者様に向き合い、状態改善に向けて全力を尽くしてくれます。

1.放射線治療医

がんの状況を見定めると同時に患者さんの病状を把握して治療の適切な方針を決定するのが放射線治療医です。

放射線治療チームのリーダー的存在を果たすと言っても過言ではありません。知識は多岐に渡って必要で難易度の高い仕事の一つと言えます。

全身にできるがんのそれぞれの部位の性質を理解して各部位の専門家とディスカッションを行いながら治療方針を定めていくのが仕事です。

一口にがん治療と言っても行えることは多岐に渡るので何度も関係者との議論を重ねて結論に至ります。また患者さんに治療の内容を説明することも大事な仕事の一つです。

放射線治療は何かしらの副作用を伴います。患者さんにできるだけ理解をしてもらうことは治療をうまく進めていく上で不可欠な要素です。

2.医学物理士

医学物理士は放射線をコントロールする専門家です。治療が適切に行われるように出力される放射線や放射線治療機器に対して責任を持ちます。

細かい治療計画は医学物理士が立てるケースもあります。治療に使われる放射線に過不足がないか確認することはもちろん、副作用を押さえることにも力を入れています。

そして患者さんはもちろん、施術に携わるメンバーを放射線から守ることも業務の範囲です。

放射線障害をできるだけ起こさない形の業務フローを作り出すと同時に、そもそも障害を起こす原因となる放射線を極力浴びなくて済む方法の研究がおこなわれています。

専門性の高い分野なので今後の治療に向けた研究開発や後進の育成なども重視されている仕事です。

3.診療放射線技師

主に診断や検査のための放射線を扱うのが診察放射線技師です。CTスキャンやレントゲンなどを扱い、がんの治療がきちんと進んでいるかが確認できる資料を出してくれます。

もちろん放射線を照射してのがん治療も行いますがすべて医師の指示に基づいて業務を行うことが特徴です。

診療放射線技師が重視しているのは検査の際、患者さんの被曝量を以下に減らせるかです。失敗して何度も撮影することがないように撮影には細心の注意を払います。

また被曝という言葉自体にそもそも不安を覚える方もいるのでそういった方に機械の仕組みを説明し、ご納得いただくのも重要な業務の一つになります。特定の検査の際だけですがその機会が来たら患者さんにしっかり寄り添える仕事です。

4.看護師

放射線治療チームにおいて看護師はサポートとしての役割を担います。放射線治療の患者さんはほとんどががんの方で治療に対して神経質になっている方も多いです。

そんな方々の話を聞き、しっかりと寄り添うことも重要な仕事となります。放射線治療をスムーズに進め、最大限の効果を得る為にも看護師のサポートは欠かせません。

また副作用の出方などは日々顔を見ている看護師が一番気が付きやすいところになります。治療後すぐに副作用が出るとは限りません。

検査薬に対して後からアレルギー反応が出ることもあります。命にかかわるものなら当然医師が対応しますが、患者数も多いので肌がかゆい、腫物ができた程度にはなかなか対応しきれません。

そこを看護師がフォローすることで治療に対する不快感や不安を減らすことができます。

悪性腫瘍と良性腫瘍の違い

両方とも主要なので発生した部位によっては重篤な症状を引き起こします。発生部位が特別問題ないところで腫瘍が良性であればそれほど慌てることはありません。

どちらにしても早い段階で良性か悪性かの区別をつける必要があります。治療法が異なる上に増殖スピードも異なるので万が一悪性の場合は早期に治療を開始する必要があります。

良性か悪性かを見分けるのは一般に増殖のスピードです。悪性の方が増えるのが早いので割り出した速度を比較して判断します。

悪性腫瘍

悪性腫瘍は体中に飛び火しどんどんがん細胞を作ってしまう上に、正常な細胞が使う栄養素を横取りするので衰弱していく原因になります。

少しでも転移が少ない間に切除が必要になります。悪性腫瘍が発生したときは腫瘍を取り除いたからと言って100%再発しないわけではありません。

慎重に経過を観察しながら場合によっては放射線治療などと組み合わせて対応していきます。腫瘍の発生場所でも治療法が変わるため担当医師としっかり相談しながら治療方針を決めましょう。

良性腫瘍

良性腫瘍は細胞が増えるのではなく1つが膨らむようにして肥大化する性質があります。増殖も比較的緩やかなので増え方とスピードから腫瘍が良性だと判断できれば慌てて取り除く必要はありません。

しかし放置しておくと万が一命にかかわることもあり得るので見つけた時点で手術で取り除く計画を立てましょう。

一度切除してしまえば再発する可能性はほとんどありません。念のためしばらく経過観察をした後、特に異常がなければ治療は完了します。

がんと診断されたら何を準備すべきか?

がんの診断を受けた瞬間、頭が真っ白になってしまう方が多いはずです。まずは慌てずに自分の気持ちを整理しましょう。

不安になるのは今後のことですが計画を立てる以前に不安のために医師に聞きたいことが山ほどあるはずです。

可能であれば今の病状を把握するための質問と、今後の計画を立てるための質問を分けておけると医師も順序立てて話をしてくれます。がんと診断されてから何度かの検査を経て治療に入っていくのが一般的です。

ある程度気持ちが落ち着き、状況が把握できたところで今後のための準備を行います。今までと完全に同じ量の仕事をこなすことは難しいでしょうから引継ぎをしておくのが大事です。

職場にも現在の自分の状況とこれからの見通しを説明しておきましょう。家事や介護、子供の世話など家庭内で自分が担っていたことを誰かにお願いしておくことも必要です。

手術や治療に必要なお金の算段も付けておけると安心です。先に病院窓口に概算の医療費を聞いた上で賄えるかを判断します。高額になる場合は助成制度を頼ってもいいでしょう。

任意保険で加入しているものがあれば給付金をもらうための手続きが必要です。必要な書面や手続きのタイミングを確認することで漏れも不安もなく治療に臨むことができます。

治るがんと治りにくいがんの違い

がんの診断を受けていてもがん細胞の種類や発見された場所、進み具合など治療には様々な要素が絡み合います。

手術で必ず治るなどと断言できないのは患者さん一人一人の状況が少しずつ異なるためです。男女でも発症部位や治りやすさは異なります。共通しているのは早期に発見できて完全に除去できた場合は転移している確率が低いので、比較的再発しにくいと言われている点です。

悪性度の高いがんは成長も転移も早いので早く取り除きたいところですがむやみやたらと手術をするのが正解とは限りません。がんは完全に取り除くことが重要視されます。

どこかに残ってしまっているとそこを起点にいつか再発してしまい、手術を繰り返すことになりかねません。手術を繰り返した結果、命を短くしてしまうこともあり得るのです。

手術できるのは発生個所が限定的である場合に限られます。今の自分の症状が手術に適している状況かは医師とよく相談をして判断しましょう。

転移の確率もがんが発生した部位によって異なります。血液やリンパ節に対してがんを発症していると全身への転移も早く治療の難易度が上がります。 どのがんなら治ると一概に言うことはできません。

逆に精神的に前向きになることで治らないと言われたがんが治ってしまった人もいます。医師の言葉も参考にしつつ自分の状況とよく向き合うことが完治への近道とも言われます。

がんが体に発生する原因

がんが体に発生する原因は、細胞分裂を行う過程においての突然変異です。人間の体には60兆個以上の細胞があり、とめどなく分裂を繰り返しています。生命を維持するために欠かせない活動であり、体の状態に合わせて増えたり減らしたりと、調節を行うのが普通です。しかし、突然変異した細胞はとめどなく増え続け死ぬことがないため、重要な体の組織を壊してしまうのです。

健康な人でも細胞の突然変異は起こり、1日の5000個ほどのがん細胞が発生しますが、免疫細胞によって退治され、増殖することを免れています。年齢を重ねるとともに、細胞が突然変異する数も増えるうえ、免疫細胞が衰えてくるため、がんが発生しやすくなるのです。また、たばこや発がんウイルス、発がん物質、放射線なども細胞の突然変異を促し、がんの発生率を高めると言われています。禁煙や食生活の改善、適度な運動などでがんの予防をすることは可能ですが、がんにならないようにするのは不可能です。

がんが発生して大きくなるまで

がんが発生して大きくなるまでには、長い時間を要します。がん発生時のがん細胞の大きさは約0.01ミリで、10年ほどかけて1ミリ、20年ほどかけて1センチほどの大きさに増殖します。1センチの大きさで細胞数は約10億個となり重さは約1グラムで、X線検査でみつかるほどの大きさです。そこからさらに進行し、2センチから3センチの大きさになると、がんの症状が現れ始めます。3センチから10センチの大きさに成長する増殖期までには、さらに1年から5年の期間かかるのが一般的です。症状や発生した部位などによって、成長のスピードは異なります。

がんは大きくなるほど細胞の数も増えるため、増殖のスピードも速くなります。 それぞれのがん細胞が分裂して増えていくため、瞬く間に進行してしまうのです。増殖期にまで達したがん細胞は、他の部位に移転している可能性も高く、抑えることも難しくなります。それゆえ、がんは早期発見が大事だと言われるのです。 日頃から自分の体に気を配ったり、定期検診を受けたりする

がん治療の種類と内容

がん治療には色々な種類があり、がんの種類やステージに合わせ、最も適した治療法が医師によって提案されます。これまで、日本におけるがん治療においては、外科手術が主流となっていましたが、近年は他の治療法の進歩により、化学療法や放射線療法も外科手術と変わらない結果が得られるようになってきました。また、1つの治療法だけでなく、複数の治療法を組み合わせた集中的な治療など、検査結果や患者の希望なども取り入れ、総合的な判断が下されます。

がん治療の種類は、三大療法と呼ばれる外科治療、化学療法、放射線療法の他に、ホルモン治療や分子誘導療法、分子標的治療などがあります。納得できる治療を受けるには、がんへの知識を深めるとともに、それぞれの治療法について理解する必要があるでしょう。恒例の場合は年齢を考慮して開腹手術を避けたり、残したい機能を考慮したりするなど、最も適切な治療法を選び、治療スケジュールを組んでいくのがベストといえます。

1.外科手術

外科手術は、早期のがんにおいて最も適用される治療法です。がんの病巣を切除するほか、周辺の臓器の組織やリンパ節に移転があれば、その部位も切除します。がんの病巣が一気に取れるうえ、検査では気づかないほどの小さな転移がなければ、完治の可能性が高い治療法です。ある程度進行したがんにおいても、切除できる場合は積極的に行われる治療法でもあります。

メスで切開する手術であるため、切除した部位によっては臓器の機能が損なわれることもあります。また、創部の治癒や全身の回復に時間がかかるのが問題でしたが、内視鏡を使った腹腔鏡下手術や胸腔鏡下手術なども確立され、傷口を最小限にとどめ体への負担を少なくする努力もされています。

2.化学療法

化学療法は、抗がん剤を用いてがん細胞の増殖を抑制し、死滅させる治療法です。微小のがん細胞にも効果がありますが、副作用の強い治療法としても知られています。主な副作用としては、脱毛、吐き気、倦怠感などのほか、肝臓や腎臓、造血器官の障害など、体に負担が大きい治療法です。しかし、副作用を緩和する薬も開発され、ある程度辛さを和らげることも可能です。

また、高額な薬を長期的に使用することもあり、金銭的な負担も大きい治療法といえます。がん細胞以外の健康な細胞にも影響を及ぼすほか、がんの種類によっては効果が現れにくいこともあります。

抗がん剤の投与方法は、点滴や内服、注射などの方法があり、できるだけ体に負担の少ない方法で行われます。

3.ホルモン治療

ホルモン治療は、男性の前立腺がんや女性の乳がんで多く行われる治療法です。男性ホルモンや女性ホルモンを栄養分として大きくなるがん細胞へ働きかけ、増殖を抑制する目的で行われます。がん細胞への栄養をストップすることにより、がん細胞の縮小や再発の予防をする治療です。内服薬や注射にてホルモンを投与し、安全性の高い治療法ではありますが、副作用としては骨粗鬆症のリスクが高まることとが挙げられます。そのため、ホルモン治療と同時に、骨粗しょう症予防の点滴が投与されることもあります。

女性のホルモン治療においては、閉経前と閉経後では投与されるホルモン剤の種類が異なるほか、ガンの種類によってもホルモン剤の種類が変わります。

4.分子誘導療法

分子誘導療法は主に白血病に適用される治療法ですが、がん治療にも応用され始めています。がん細胞の分化異常を克服するために分化誘導剤を投与し、分化調節機構の破綻を調整するというメカニズムで、がん細胞の増殖を大幅に抑制することもできるとされています。近年、新しいがん治療としてその地位を確立しつつあります。免疫療法の一種であり、これからますます期待の高まる治療法ではありますが、治療費が高く治療を続けるのが難しいのが現状です。一般的な抗がん剤と比べて副作用も少なく、患者への身体的、精神的な負担が少ないのが特徴です。ただ、まれに重篤なアナフィラキシーショックを引き起こすこともあり、注意が必要な治療法でもあります。

5.分子標的治療

分子標的治療は、がん細胞を分子レベルで攻撃し、がん細胞の増殖や転移を阻害するための治療法です。ピンポイントで攻撃するため、正常な細胞へ与える影響も少なく、副作用が少ないため生活の質の向上が期待できます。しかし、攻撃対象となるたんぱく質は、正常な細胞にも少量含まれていることがあるため、副作用が現れることがあります。また、薬によっては耐性ができ、効果が出なくなることもあります。様々な種類のがんに適用することができ、がんの種類によっては高い効果をあげています。瓶巣標的治療は1990年代後半から臨床使用され始め、まだまだ開発が進められている治療法であり、これからも研究が進み高い効果が期待されている治療法です。

他の治療方法と放射線治療の違い~体への負担について~

放射線治療は手術で切除することなく、がん細胞を抑制し、消滅させる治療法です。治療室に入る時間は10分から20分ですが、実際に照射する時間は数分となります。主に通院によっての治療となり、抗がん剤などと比べ体への負担は少ない場合が多いようです。副作用は放射線を照射した場所に起こり、疲労感や倦怠感、皮膚の痒み、赤みなどが現れます。また、食欲不振や吐き気、下痢、口の乾きなどの症状が現れることもあるほか、頭部に放射線を当てると脱毛も起こります。また、副作用は照射してから数か月後に現れることもあります。がんの種類やステージ、環境などによって副作用の感じ方は異なり、普通に日常生活を送れる人もいれば、倦怠感でぐったりする人もいます。

がん種類別みるステージごと放射線治療

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手術困難な状況でも治療効果が高い放射線治療

がんには発生する部位によって種類があります。さらに進行度によって、4つのステージに分かれており、患者の病状や、体力に合わせた治療が行われます。

がんの治療は外科的手術による腫瘍の切除が基本です。しかしステージによっては手術が困難なケースがあります。

そこで選択されるのが、切開を必要としない放射線治療。近年は技術の向上により手術と同等の効果を得るまで達しています。各ステージでのどのような放射線治療が行われるか解説します。

乳がん

乳がん

放射線治療との併用で全摘手術が減ってきた

早期発見のステージ1でも以前は乳房全摘手術が主流でした。最近は放射線治療と併用し、全摘せずに済むケースが増えています。ステージ4になると手術による治療が難しくなるため、抗がん剤治療や放射線治療でがんの進行を抑える治療が中心になります。

子宮がん

子宮がん

全摘手術後の補助または緩和療法として採用

子宮頸がんは放射線治療が適用され、欧米ではステージ1,2でも放射線治療が主流です。日本では全摘出術後の補助療法として使われることが多いです。また全身への複数転移が見られるステージ4では緩和療法の一つとして放射線治療が採用されます。

消化器系がん

消化器系がん

食道がんに効果が出やすく、組み合わせ治療に使用

消化器系がんには胃がんや食道がんがあります。放射線治療は胃がんよりも食道がんに効果が出やすいと言われます。治療は手術が一般的ですが、近年は放射線と抗がん剤の組み合わせ治療も増えています。ステージ4では痛みの緩和などに利用されることが多いです。

呼吸器/泌尿器/生殖器系がん

呼吸器/泌尿器/生殖器系がん

ピンポイント照射という特徴を生かした治療が有効

肺がんや前立腺がんなどで実績が多く、特にピンポイント照射が可能という特徴を生かした肺がんの治療が有効です。ステージ3以降では、手術や抗がん剤治療と放射線治療を組み合わせにより、これまで難しかった多発性肺がんの治療も可能になっています。

感覚器/内分泌/運動器系がん

感覚器/内分泌/運動器系がん

QOLが良好なので舌がんでは初期の段階から適用

放射線治療が効果的なものに舌がんがあります。治療後の生活の質(QOL:クオリティ・オブ・ライフ)が良好なので、ステージ1の段階から放射線治療が適用されることも。ステージ3ではがんの切除とリンパ節郭清(転移を予防の為のリンパ節切除)が基本となり、ステージ4になり、がんの切除が困難な場合は、緩和療法として利用されます。

脳腫瘍/脊髄腫瘍/その他のがん

脳腫瘍/脊髄腫瘍/その他のがん

手術困難な悪性脳腫瘍に対して有効に活用される

脳腫瘍は早期であれば摘出手術を行えば済みます。進行してステージ3以降になると、外科手術での治療が困難になり、放射線治療が適用されるようになります。放射線治療では、悪性脳腫瘍に対して放射線治療機器のひとつ「トモセラピー」や「ガンマナイフ」有効とされ、成果を上げています。

すい臓がん

すい臓がん

患者の8割が手術ができない状況。高精度放射線治療に期待

すい臓がんは初期段階では、自覚症状がなく、早期発見が難しいがんです。発見時には患者の8割が手術ができない状況で、放射線治療の果たす役割が大きいと言われております。現在は症状の緩和に利用されることが多いですが、ピンポイント照射が可能な高精度放射線治療が、今後の新しい治療法として期待されています。

転移したがん

転移したがん

転移の広がりを抑えてがんを縮小させることが目的

がん細胞がリンパ液や血液の流れに乗り、別の臓器などに移動して成長したものを転移がんと呼びます。手術が難しいケースが多く、抗がん剤治療や放射線治療などで転移の広がりを抑えてがんを縮小させることが主な治療法となります。

COLUMN自由診療
保険診療違いとは

保険診療のような治療制限が無い自由診療

自由診療と保険診療とでは自由診療のほうが治療費が高くつくというマイナスイメージがあります。しかし自由診療は治療範囲に制限が無いため、可能な限り治療を尽くすことができ、治癒率が高くなるというメリットもあります。患者の病状やステージによっては自由診療を選択肢の一つとして考える必要があります。

クリニック特集東京から通院できる放射線治療得意医療機関リスト

放射線治療は代表的ながんの治療法で、これまでは補助的なイメージが強い部分もありました。しかし最近は技術の進歩により照射精度が高くなり、患者の身体的負担も少ないため特に注目されています。放射線治療は病院によって受けられる内容は違いますし、情報不足によりどこに行けばよいかわからないといったことがあります。そこで東京周辺で評判の良い医療機関をピックアップしました。

クリニックC4

所在地
東京都渋谷区元代々木町33-12

局所制御率80%、打つ手がないと言われた患者でも良好な結果を出すクリニック

末期のがんでも積極的に放射線治療を行い、局所制御率は80%を誇ります。トモセラピーによる、複数のがん病巣を同時治療、精度の高い集中照射が可能です。がん細胞の放射線耐性を下げる薬剤を併用、少ない放射線量で充分な効果が得られ、体の負担がすくない治療を行っています。

  • クリニックの特徴
  • ステージ4
  • 自由診療
  • 分子標的照射
  • 免疫療法を併用
  • 寛解を目的
  • トモセラピー

苑田会放射線クリニック

所在地
東京都足立区保木間3-4-19

紹介状不要で患者を受け入れ進行度に合った放射線治療

2名の放射線治療専門医が常勤し、紹介状不要で病状を問わず受け入れる姿勢が高い評価を受けています。幅広く放射線治療を実施するために汎用性のあるリニアックを採用しています。

  • クリニックの特徴
  • ステージ1~3
  • リニアック
  • セカンドオピニオン外来

都立駒込病院

所在地
東京都文京区本駒込3-18-22

各科連携と最新機器導入で高度な医療サービスを提供

がん・感染症の治療を行う専門医療機関として高度な医療サービスを提供。最新型のリニアックを複数台導入して精度の高い放射線治療を行います。一方で総合病院という側面もあり各診療科が横断的・有機的に連携して、患者にとって最善の治療方法を提案します。

  • クリニックの特徴
  • リニアック
  • ステージ1~3
  • 手術と併用
  • 化学療法と併用
  • 緩和ケア

東京放射線クリニック

所在地
東京都江東区有明3-5-7

高精度放射線治療の専門クリニック

一般的な放射線治療だけでなくコータック治療も行う、高精度放射線治療の専門クリニックです。保険診療だけでなく自由診療にも対応。心身への負担も軽減しつつ、がん患者とその家族をサポートします。

  • クリニックの特徴
  • ステージ4
  • QOL向上
  • 緩和治療
  • 保険診療
  • 自由診療

国立がん研究センター中央病院

所在地
東京都中央区築地5-1-1

先端的な医療サービスを提供する日本のがん研究・治療の拠点

日本のがん研究・治療の拠点として先端的な医療サービスを提供しています。最先端の放射線治療機器が導入され、放射線治療と外科手術や薬物療法との併用により治療効果を高め副作用を軽減する工夫を行っています。

  • クリニックの特徴
  • サイバーナイフ
  • リニアック
  • 保険診療
  • 手術と併用
  • 薬物療法と併用

がん研究会有明病院

所在地
東京都江東区有明3-8-31

日本最大のがん専門施設としてチーム医療に注力

日本初のがん専門病院で、現在も病床数700の日本最大のがん専門施設として最新のがん医療を提供しています。患者を中心としたチーム医療の方針を掲げ、各科の専門家が集まり全人的ケアに注力。放射線治療ではリニアック使用による治療も行っています。

  • クリニックの特徴
  • リニアック
  • ラピッドアーク
  • ラルス
  • 化学療法と併用
  • 外科手術と併用
  • 緩和ケア

東京ベイ先端医療・幕張クリニック

所在地
千葉県千葉市美浜区豊砂1-17

放射線科専門医を中心にチーム医療でスピード対応

最新機器を使った早期診断と強度変調放射線治療(IMRT)が行える民間の医療施設として開院したクリニックです。 治療経験豊富な院長を含め日本医学放射線学会放射線科専門医が2名在籍。チーム医療を重視していてスピーディな診断と対応を実現しています。

  • クリニックの特徴
  • PET-CT
  • 保険診療
  • 自由診療
  • 地域連携

東京ミッドタウン先端医療研究所

所在地
東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウンタワー6F

他の医療機関と密接に連携し最適な治療法を提案

最新の免疫療法(樹状細胞ワクチン療法)でのがん治療を中心として、症状に合わせて様々な治療法を提案しているクリニックです。他の専門医療機関と密接に連携しているので、手術や化学療法、放射線治療などの分野でネットワークを活用した併用治療が可能です。

  • クリニックの特徴
  • 免疫療法
  • 自由診療
  • 放射線治療と併用
  • 化学療法と併用
  • 連携医療

川崎幸病院 放射線治療センター

所在地
神奈川県川崎市幸区大宮町31-27

最新の治療装置とチーム医療で優れた放射線治療実績

最新機器を導入し医師と各分野の専門スタッフが連携したチーム医療により、がんの放射線治療を専門に行う医療機関です。エレクタシナジーの照射精度と医療技術の高さにより、頭頸部腫瘍、乳がん、肺がん、食道がんなどにも対応し、優れた治療実績があります。

  • クリニックの特徴
  • エレクタシナジー
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  • 連携医療
  • セカンドオピニオン

ICVS東京クリニック

所在地
東京都千代田区紀尾井町4-1 新紀尾井町ビル4F

再発がんや進行がんを対象に免疫療法をメインに救命

手術適応のない再発がんや進行がんを対象に、樹状細胞を用いたHITV療法で救命を目指した治療を行っている医療施設です。免疫治療と放射線治療をうまく組み合わせることで病巣の局所制御を可能にし、さらに化学療法との併用により完全治癒を誘導します。

  • クリニックの特徴
  • 免疫療法
  • ステージ4
  • 化学療法と併用
  • 放射線治療と併用
  • 寛解を目的

タカラクリニック

所在地
東京都品川区東五反田2-3-2 タイセイビル9F

TCTP療法により末期がん患者を対象に優れた治療実績

末期がん患者を対象に免疫治療、遺伝子治療、放射線治療を組み合わせたTCTP療法で成果を上げているクリニックです。放射線治療との組み合わせ治療によりがん細胞を排除する体内環境を作り出す仕組みで優れた実績を上げ、海外からの来院者もいるほどです。

  • クリニックの特徴
  • 免疫治療
  • ステージ4
  • 放射線治療と併用
  • 遺伝子治療と併用

宇都宮セントラルクリニック

所在地
栃木県宇都宮市屋板町561-3

免疫細胞療法を柱に多角的アプローチでがん根絶を目指す

予防医学を重視し、最新鋭の検査機器と連携医療によりがんの検査や生活習慣病治療など幅広く対応するクリニックです。免疫細胞療法を柱に抗がん剤、化学療法、放射線治療と組み合わせて最大の効果を上げることを基本に多角的アプローチでがんの治療を行います。

  • クリニックの特徴
  • 免疫細胞療法
  • 放射線治療と併用
  • PET-CT

machine放射線治療の種類とその効果

放射線治療にはいくつかの治療法があり、対応する機器にも違いがあります。例えば、ガンマナイフは脳深部にできた脳腫瘍の小さな腫瘍に対応できるが、適応範囲は直径3cmまでなど、得意不得意があるのです。したがって納得の行く放射線治療を受けるためには病院にどのような機器が導入されていてどんな治療が可能なのかを知っておくことも重要です。マイナス面も含めてどんな効果があるのかを理解すれば安心です。放射線治療には聞きなれない用語があります。がん、放射線治療についてにまとめましたのでご参考にしてください。

放射線治療を試みた患者さん・ご家族の体験談

がんの種類別に実際に放射線治療を経験した人の話を紹介

放射線治療は有効ながんの治療方法の一つですが、どれほど効果があるのか、辛いがん治療をどのようにして乗り越え、現在はどんな気持ちなのかを知るには実際に経験した人の話を聞くのが一番です。 そこで放射線治療を受けたことがある患者さんの体験談を集めました。乳がん、子宮がん、消化器系がんなど種類別に分けて紹介していますので、ご自身の病状と重ね合わせてみてどういった心構えで臨めばよいか考える一助になれば幸いです。

放射線治療に関連するQ&A

放射線とはもともと自然界にも存在するものですが、医療の世界において診断や治療に利用されています。放射線治療においては主にがんに用いられており、患部に放射線を照射することによってがん細胞を死滅させる効果が期待できるのです。

しかも週辺の健康な細胞に与えるダメージは少ないと言われています。放射線治療は現代の医学でがんの三大治療法のひとつに位置付けられており、単独で実施されるだけでなく手術や抗がん剤などの薬物治療と併用されることもあります。

Q. 放射線治療で考えられる副作用やデメリットはなんですか?

がん治療で主に用いられている放射線治療ですが、副作用やデメリットもありますので、治療前に理解しておくようにしましょう。副作用に関しても放射線治療後すぐに現れてくるものと、半年や数年経過してから現れるものがあります。主な副作用のひとつが疲労感やだるさです。疲れやすい、気力が出ないなどの症状が起こりやすくなります。

食欲減退もよくある副作用のひとつです。また皮膚の赤みやかゆみ、吐き気といった症状だけでなく、下痢や口の中の渇き、口内炎、脱毛などの副作用も起こり得ます。症状の度合いは個人差がありますが、あまりにも副作用が酷いときは無理をせずに担当医師に相談しましょう。また副作用が起こったときの対策について知っておくと、症状緩和に役立ちます。

放射線治療を受けると正常な細胞にまでダメージが及び、免疫力が下がることで副作用が起こりやすくなってしまいますので治療期間中は無理をせず、疲れが出たら休むようにするだけでも副作用の現れ方が変わってくるのです。

Q. 放射線治療を受けるうえで気をつけておきたい日常習慣はありますか?

放射線治療は入院ではなく通院で行うことが多いため、仕事や家事をしながらがん治療が受けられます。しかし無理をしてしまうと副作用が起こりやすくなりますので日常生活で気を付けるべき点がいくつかあります。

まず一つめが食事や休養を十分に取ること。がんからの回復をサポートするためには栄養が重要になり、その栄養源は主に普段の食事です。栄養バランスを意識しながら消化の良い物を選んで食べることが大切です。がん闘病中は免疫力が下がりがちで、普段よりも疲れやすくなっています。その状態で無理をしてしまうと回復を遅らせることにつながりますので、無理をせず疲れたら休むようにしましょう。

また、放射線治療中は皮膚の状態に注意する、皮膚のケアをいつも以上にしっかりと行うことも大切です。放射線を照射した部分は強い熱を持ち火傷をしたような状態になりますので、外部の刺激に対して弱くなってしまいます。直射日光などの刺激から守る、刺激となるような化粧品などはできるだけ使わないように気を付けます。

Q. 放射線による脱毛が心配です…なにかできる対策はありますか?

がん治療の副作用で脱毛を気にする方は大勢います。脱毛は抗がん剤治療だけでなく、放射線治療の副作用でも起こることがあります。特に頭部の放射線治療を受けると頭皮が荒れてしまったり、髪の毛が生えてくるもとになる毛母細胞が傷ついてしまったりして脱毛が起こりやすくなるのです。治療が終われば再び髪の毛も生えてくるのですが、脱毛が起こると大きなストレスになります。事前に治療を受ける前に脱毛が起こりやすくなる時期を把握しておき、対策を考えておきましょう。たとえばウィッグや帽子も良い商品がたくさん販売されていますので、それらを使うのも手段のひとつです。また普段のケア次第で抜ける量を減らすことができるようになりますので、ケアを見直すことも大切です。髪の毛を洗う時は地肌を強く刺激しすぎないようにすることや、低刺激のシャンプーを使うなどして、できるだけ頭皮に与える刺激を少なくするように努めましょう。また紫外線にあたらないように、帽子や日傘でカバーするのも脱毛を軽減する有効策になります。

Q. 治療を受けているときは飲酒をしても大丈夫ですか?

好きな物を我慢するのはストレスになります。お酒が好きな方にとってそれを長期間我慢するのは強いストレスになってしまうでしょう。お酒は百薬の長とも呼ばれ、適度な飲酒は健康促進効果が期待できるのですが、放射線治療中の飲酒は控えるようにします。それはアルコールの働きによって血管が拡張してしまうと、治療部位の炎症が強くなってしまう危険性があるからです。また放射線治療中の副作用として疲れが強く出てしまうことがあります。そのような場合は内臓機能も弱っていると考えられますので、飲酒がさらに内情に強いダメージを与えて疲れなどの副作用を強くしてしまうこともあるのです。少しくらいなら大丈夫だろうと自己判断して飲酒をしてしまうと、放射線治療や副作用に悪影響となることがありますので、必ず主治医に相談するようにしましょう。また放射線治療終了後もお酒を再開するタイミングについても、主治医とよく相談したうえで再開するようにしたほうがいいでしょう。

Q.治療後の痛みがおさまらない場合、痛み止めを服用しても大丈夫ですか?

放射線治療後は放射線を照射した部分が火傷のようにヒリヒリと傷む副作用が起こることがあります。痛みが強い場合は、それを無理して我慢する必要はありません。痛みが強い時は主治医に相談して対策を考えてもらいましょう。

がんは時には強い痛みを伴う病気でありその痛みを緩和するために、さまざまな薬が治療で使われています。放射線治療もがんの痛みを緩和するのに効果的なのですが、放射線を当てることで皮膚に痛みが生じるようになります。放射線治療によって強い痛みを受けて、それを我慢することがストレスになってしまうと症状の回復が尾遅れるだけでなく治療に対しても前向きになれなくなります。

担当の医師や看護師に相談することで、適切な痛み止めを処方してもらえるでしょう。痛み止めの使い方も医師や看護師の指示にしたがい、適切に使うようにします。それでも痛みが治まらない時は、薬を変えてもらうなど別の対策を考えてくれますので遠慮せずに相談してみましょう。

Q.治療後、どのくらいで腫瘍は小さくなりますか?

放射線治療を受けるときは、どのくらいの期間や回数治療を受ければ腫瘍が小さくなるのか気になるでしょう。放射線治療を受ける期間は、腫瘍ができている部分やその大きさ、全身状態などさまざまな影響を受けますので、一概には言い切れません。まず放射線治療を行う際は治療計画を立てるのですが、放射線をどの方向からどの程度、何回に分けて照射するのかを決めていきます。

それは主要部分の線量分布や周囲の正常な組織に対する照射量、治療の目的(根治、再発治療、術中治療など)や全身の状態から考慮します。治療は通常の場合は、何週間にわたって行われていきますが、場合によっては週に3日から4日間も治療したり、一日に2~3回に分けたりして治療することもあるのです。

腫瘍が小さくなってから、治療が終わってからも経過観察が必要です。放射線治療の副作用は治療後数年経過してから出てくることもありますし、放射線治療が効果を上げているかを適切にチェックする必要があるからです。

Q.治療にかかる費用は健康保険の適用を受けることができますか?

がんの治療法は多様にありますが、中には健康保険が適用されない治療法もあります。放射線治療に関してはほとんどが健康保険の適用範囲となりますので、少ない負担で治療が受けられます。また治療を何度か受けて負担額が高額になった場合でも、高額療養費の制度を利用できますので負担が大きくなりすぎることもありません。

ただし、放射線治療は全てのがんや部位に対して有効だとは限らないため、部位や状態によっては放射線治療が受けられないこともあります。またがんは一度治ったとしても再発する危険性を持ち合わせています。再発や転移した場合、放射線治療ではなく他の治療法を選択したほうが回復も見込める、放射線治療と別の治療法を組み合わせることで効果が上がるということも出てきます。

がんの治療法によっては健康保険が適用されないものがありますので、その場合は自由診療になってしまい負担が増えてしまいます。日本人の2人に1人ががんにかかるリスクを持っていますので、がんに対する備えはあったほうが安心なのです。